column】もう避けられない、住宅関連企業のコンプライアンス
 Byハウジングトリビューン(創樹社)/2007.3

 コンプライアンス(法令順守)という、少し聞き飽きたこの概念と、住宅関連企業はまた正面から向き合わなければならなくなってきている 。
 例えば経済産業省では昨年、瞬間湯沸器による一酸化炭素中毒事故や、シュレッダーによる幼児の指の切断事故が発生したことなどを受け、消費生活用製品安全法を改正した。

 ------------------------------------------------------------------------------

 改正のポイントは、重大製品事故が発生した場合、メーカー側(輸入事業者も)は、それを知った日から10日以内に事故報告をしなければならない点だ。
  これは報告「義務」であり、メーカー(輸入業者)の命令違反が続く場合は、1年以下の懲役か100万円以下の罰金が科せられる。 法律はまだ施行されていないが、企業への周知活動が一巡したところで時期を確定する模様だ。
  メーカーとネットワークを組む販売店、その先にある施工店に対しては「努力義務」が課せられている。こちらは違反があっても罰則はない。
  しかし、製造元のメーカーには報告義務があるため、事実上、販売店や施工店が報告する体制をメーカーの責任で取らざるを得なくなる。
  自分達が製造、販売し、施工した製品を常にチェックし、不都合などを随時報告・共有する体制整備、つまり「コンプライアンスがますます重要になる」というわけだ。
  コンプライアンスはまた、賃貸住宅管理の世界でも重要視されている。
  財団法人日本賃貸管理協会がこのほど実施した会員総会兼研修会では弁護士の江口正夫氏が講演。賃貸住宅の管理責任についてオーナーや管理会社のコンプライアンスの重要性について言及した。
  賃貸住宅で死亡事故などがあり、例え、賃貸住宅オーナーや管理会社が死亡事故と直接的な因果関係がなくても、コンプライアンス体制に不備があれば司法からそれを突かれる場面が増えているという。
  コンプライアンスとは、「単に法律を守ればいいということではなく、社会的な倫理と整合性を持つことが重要」(江口弁護士)。
  もはや中小、零細企業に至るまで、コンプライアンスを避けては通れない。住宅関連企業は、自社のコンプライアンスについて、腰を据えて考えなければいけない時にきている。