【column】ケミレスタウン・プロジェクトにおいて、4棟の実験住宅が完成
Byハウジングトリビューン(創樹社)/2007.8
ケミレスタウン・プロジェクトにおいて、4棟の実験住宅が完成した。
このプロジェクトは、つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅前にある千葉大学の「環境健康フィールド科学センター」で進められているものだ。
千葉大学が中心となり産官学が連携しながら、化学物質を極力減らした街=ケミレスタウンを具体化しようとしている。
今回完成した実験住宅は、積水ハウス、東急ホーム、エヌアールエーハウジング、無添加住宅、高千穂という5社が建設した。
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このプロジェクトの推進役である同大学医学研究院の森千里教授は、「未来世代のために、環境弱者(子どもや高齢者、身体障害者など)にもやさしい街づくりを進めていきたい」としている。
このプロジェクトのユニークな点は、医学分野からのアプローチにより、住宅関連企業が協力する形で実験住宅棟まで作ってしまった点ではないだろうか。しかも、今後は化学物質過敏症を患う人などを対象とした診療を行い、希望者は実験住宅に宿泊できるという。さらに、プロジェクトに関連して創設されたNPO法人ケミレスタウン推進協会では、最終的なプロジェクトの成果を活かし、ケミレス住宅の認定事業などを展開していくことも検討している。
住生活基本法の施行をひとつの契機として、住宅産業から住生活支援産業への変革を図ろうという機運が高まってきている。そして、その時重要になるのが、異分野との連携ではないだろうか。住宅から住生活へとフィールドを拡大する時、医療や福祉など既存の住宅産業界だけでは解決できない課題が浮上する。実際に行政側では、いち早く昨年10月に「住生活安定向上施策推進会議」を創設し、住生活に関連する関係省庁がこれらの政策課題などを検討する場が創設されている。
異分野との連携―。言葉に表すと簡単に思えるが、ケミレスタウン・プロジェクトのように、ある一定の成果を残しながら、広い視野で計画を遂行していくことは非常に難しい。住宅産業界初の異分野連携プロジェクトが活発に行なわれるようになった時こそ、住生活支援産業の姿がより具体化していくのではないだろうか。
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